2010年3月4日木曜日

平成の玉虫厨子

先日、林原美術館で開催中の特別展「特別公開 平成の玉虫厨子」に行ってきた。
林原美術館と言えば…我が家の近くで、子供の頃からの遊び場。
当時は「岡山美術館」という名称だった。

さて、その平成の玉虫厨子。
高山市の実業家・故中田金太さんが復元プロジェクトを展開。復刻版と平成版の2種類の玉虫の厨子を制作したもの。
復刻版は飾り金具の透かし越しにきらめく玉虫の羽を6600枚使用したのに対し、平成版は3万6000枚。また、平成版は絵画装飾部分にも玉虫の羽を使っていて、その輝きは美しすぎて「これ偽物やろ〜」って疑うぐらい。
本当、1000年以上前の元祖玉虫厨子が頭にあるためか、信じられない美しさに見える。

っで、今回展示されているのは平成版。
とにかく豪華。本物の玉虫厨子は教科書でしか知らないが、ま〜すすけた物というイメージしかない。
今回の平成の玉虫厨子は色鮮やかで…その上、透かしから見える玉虫の色がすごい!
透かし越しなので若干暗くは感じるが、その分、闇の中から謎めいた光を放っているような感じが、幻想的だ。
また、鮮やかな色の仏画も見応えがる。
これだけはっきりくっきり見えれば、そこに描かれた仏の教えが手に取るように分かるってものだ(ありがたやありがたや)。

その他、玉虫の羽を使った、香炉や食籠などどうしたらこのような色が出せるのかと思わせるような「玉虫色」の世界が展示されている。
個人的にはこのような品物は、障子越しに指す春の陽光に当てて楽しんでみたい…贅沢だろうな〜。

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