2015年11月25日水曜日

長庵茶会(11/15)

井原にある華鴒大塚美術館のお茶会へ。

この美術館には上田宗箇好みの茶室の図面を基に再現した「長庵」という茶室があり、今回、長庵で濃茶、そして、同美術館を作ったタカヤの創業家・大塚家の旧宅で薄茶と点心がいただける。


これは行かねば!
ってことで、予約してうかがうことに。
流石に10席(1席12名)ほどの定員は即日完売状態。
そんな人気茶会ということで、期待が高まる。
さらに、
上田宗箇流の濃茶席は井原では10年ぶり。何と凄いじゃあーりませんか。
まずは濃茶席。十六代家元(元家元)の上田宗冏氏の「乾坤」の軸がお出迎え。
床には古染付の拍子木の形をした香合が。。
そして、水指は表面と裏面で景色が異なる伊賀。
炉の中にはでっぷりとした布団釜が。
っで、上田流の武家点前で会は粛々と進む。
武家点前ってことで、帛紗は右にそして帛紗捌きも右で…って、なんだか逆勝手の時みたいだぞ~!
濃茶が練り上げられ、奥高麗のシブい茶碗に上田桐金襴の敷袱紗が添う。
お正客が藪野内流の先生だったので、出し帛紗の用意有り…助かった(笑)
ちなみに、替茶碗が萩、黒樂(慶入作)。
裏の方たちはどちらかというと黒樂を熱心に拝見(笑)

 そして、点心、薄茶をいただきに、大塚家旧宅へ。
洋館部分と和風建築が一緒になった建物でこの日のためにかなり手を加えたとか…。
座敷で点心をいただいた後、この洋館部分、立礼で薄茶席。
昔の応接間って感じだが、壁部分にカーペットのような布が貼ってあり、高級感満点。
まるで、華麗なる一族の世界のよう。
そして、応接間には平山郁夫、小野竹喬、杉山寧、加山又造の絵が…。
さらに、出窓を床に見立てた部分には金島桂華。
丸々一部屋が美術館(笑)
っで、薄茶も主茶碗が出雲、二碗が萩、京焼は三碗というラインナップ。
このあたりの取り合わせがいかにもって感じ。

いや~、気合あふれる長庵茶会。
恐れ入りました。。。

2015年11月13日金曜日

岡山国際ホテル

友人が岡山国際ホテルのロビーで個展をやっているってことで、久し振りに山登り(笑)

岡山国際ホテルは地元の政財界の肝煎りで、岡山の迎賓館的ホテルとして開業。
その後、経営不振などで様々な会社が運営を受託、現在はホテルたけべの森が運営してるのだが…老朽化等で斎場になるだとか、老健施設になるだとかの噂が絶えなかったこともあり、最近はあまり足を運ぶことがなくなっていた。

友人の個展ってことで、恐る恐る足を運ぶ。
たまたま昼時だったので、友人不在。

っで、まーせっかく来たのだから食事でもするか~って感じで1階のレストランでランチをすることに。
あいにく室内は満席(すごい!)。
テラス席に案内される。
実はこちらの方が見晴らしは良く、岡山市街地が非常にきれいに見える。
っで、もともと以前の国際ホテルのころからビーフピラフっていう私の大好物があったので、それを探したのだが、どうもメニューに見当たらない。
仕方なく、ランチのコースに(結構お高いのだが…)。

前菜、メーン、デザートとそれぞれ何種類かの料理から選択するのだが…、生ハムのサラダと高原地鶏のだったかの料理、そしてバニラアイスって組み合わせに。



すべての料理が見ての通りたっぷりの量。
見た目に満足できる。
味も控えめながら、素材の味が十二分に引き立っている。
鶏のソースはマスタード系でさっぱりしていい味に仕上がっている。
そして、最後にハプニング。
アイスティーをオーダーしていたのだが、間違ってコーヒーが。
コーヒーは下げられたのだが、アイスティーがデザートを食べ終わるのに間に合わなかった。
すると、アイスティーに茶菓子が付いてやって来た。
ちょっとしたことだが、さりげなくやって見せるあたりに、岡山国際ホテルのプライドを感じたような気が…。

2015年11月12日木曜日

日展に行ったついでに…

東京へ出張。
っで、国立新美術館で開催中の「日展」へ。
メーンになるのは5科の書道。
高木聖鶴先生の作品とその前の壁面に掛かる髙木聖雨先生の作品を鑑賞。
仮名、漢字は違うけど、同じ高みを目指して登る親と子…な~んて事を感じながらブラブラ。
ブラブラとはいえ、全部の展示を見るのはちょっとしたハイキングぐらいのエネルギーを使う。
ってことで、必然的に腹が減る(笑)
もちろん、この美術館には「ポール・ボキューズ」がある。
な~んて訳で、ポール・ボキューズへ。
いつも、すごく人が並んでいる…ってイメージで…いつも避けていたのだが…この日は月曜日で雨ってことで、並ばずにすすっと入店。っで、ランチコース。


まずはバゲットと鶏のペーストが…。
なんじゃこりゃって思ったが…思いのほか美味い。
その上、バゲットは20センチはある。
こりゃ、バゲットだけで腹いっぱいになりそう…って思いながら…ぱくつく。
続いてメーンの「ハーブでマリネした三元豚のグリエとじゃがいものクリックタイムの薫るジューソース」。
テーブルに置かれた瞬間、ブタの香が…結構キツイ!
ブタらしい香と言えばそれまでだが…これは参った…って思ったが、気を取り直して食べてみると…これが美味い!
ブタの強い香りをマルっと包み込んで爽やかな風味に変える…ソースの妙というか…いいぞいいぞって感じで気分は急上昇(笑)

っで、デザートは「“ムッシュ ポール ボキューズ” のクレーム・ブリュレ」。
なんとなくムッシュ ポール ボキューズの名を冠したってところが気になって…。。。
フツーに美味いっていうか、バニラの量が半端ない…っていうか…。
だてにムッシュ ポール ボキューズの名を冠したものではないな~と感心。
食べてみれば、納得の2200円。ついでに、バゲット効果で腹いっぱい(笑)

2015年11月3日火曜日

東風で松阪牛

東風といえば千屋牛…って事だが、松阪牛を1頭競り落としたってことで、期間限定の松阪牛コースなるものが登場。
肉好きのお茶の姉弟子と食べに行く。
まずは軽く(でもないが)サーロインの薄切りで焼きシャブから。
サシが綺麗に入って、全体的に白っぽく見える。
東風の山村社長自らが、焼き網の上でサッと炙ってクルリと丸め、おろしポン酢の中に…。
たっぷりとおろしポン酢にくぐらせ、一口でパクリ!
ポン酢の酸味と肉の甘味が口の中に広がる。

続いてはネギ塩タン。
ちょっと厚切りのタンを炙り、細かく刻んだネギを巻いてレモン酢でいただく。
歯応えと塩味、檸檬の酸っぱさ、ほのかに胡麻油の香りのするネギを楽しみながら…さあ、肉食うぞ!と先頭モードに(笑)

こちらの期待に応えるかのように出てきたのが、カイノミ、ザブトン、カルビ。
まずは、厚切りのカイノミから。
私の大好物で、表面に焼色が付いた頃が食べ頃。
箸で押すとフワっとする状態で、ワサビとヒマラヤの岩塩パウダー(持ち込み)でいただく。
ワサビがツンと来ないのがいい脂の証拠。
ちょっと癖のあるヒマラヤ岩塩が赤身の肉の美味さを引き出す。
続いてのザブトンはカイノミよりは脂が乗った肉。
こちらもヒマラヤ岩塩パウダーで。
カイノミよりは脂の甘さが前に出る感じで…岩塩がさらに甘さを引き立たせる。
そして、3種の肉の中では一番脂が乗ったカルビ。
岩塩パウダーの力全開で脂の甘さを引き出させる。
トロトロで口の中でとろけそうになる肉。
私の心まで蕩けそうに…(笑)

っで、肉の仕上げは、ロースの芯とシャトーブリアンの柔らかコンビ!
まずはロースの芯。
ほんまにトロトロのお肉!
脂身の甘さ半端ない!
それでいてしつこくない。
そして、シャトーブリアン。
こちらも柔らかさでは負けてはいない。
ロースの芯の脂身に対しこちらは赤身の味の強いいかにも肉ってお味。
肉の部位の東西横綱食べ比べって感じ。

っで、肉を堪能した後の〆は塩クッパ。
最近の東風の〆の定番。
あっさりとした味が、肉の余韻を殺さずに食事の〆に持って行ってくれる。
夢のような肉の競演…食った食った!