2010年11月15日月曜日

2泊3日 京都ミュージアム弾丸ツアー (4)滋賀編

さて、京都を後にした私は、新快速に乗って一路大津へ。
なぜ、京都ミュージアム弾丸ツアーなのに滋賀・大津なのか…といえば、まず今の時期、京都のホテルは季節料金で高く、さらに予約が取りにくい。そして2つ目の理由は、滋賀に私が今回最も行きたいと思っていた施設があるから。

っで、その施設とは…「MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)」。

MIHO MUSEUMは滋賀県甲賀市信楽町にある私立美術館で、新興宗教の神慈秀明会の会主だった小山美秀子さんのコレクションを展示するため、1997年(平成9年)11月に開館したそうだ。
まあ、コレクションが半端じゃないだけでなく、建物もすごい。建物設計は、ルーヴル美術館の「ガラスのピラミッド」、ワシントンのナショナル・ギャラリー東館で有名な建築家、イオ・ミン・ペイ。ペイだけに多額の費用がペイされた…なんてアホなことを考える。
っで、今回この美術館で何を見たかったのか…というと、現在開かれている「創立者生誕百年記念特別展 MIHO GRANDAMA Arte della Luce」に展示されている茶の湯の名品。
中でも見たかったのは、千利休の自刃後に秀吉が召上げ、のちに息子の少庵に戻された幻の名碗と言われる「少庵井戸」そして、仁清作の色絵金銀彩花菱蓮弁文茶碗。
そのために大津へ宿泊。
2つ先の駅・石山から出る美術館行きバスにちょっとでも早く乗るために、大津泊となった。
っで、朝一番9時10分のバスに乗り、一路美術館へ。
途中、瀬田の唐橋から霞む琵琶湖を眺めながら…バスに揺られて50分!(片道800円)
すごい所に来たもんだ。
ま、とにかく建物がすごい。いきなり電動カートがお出迎え。
お灯明のようなライティングのトンネルの中へ。トンネルを抜けると、美しい紅葉に囲まれた美術館が…。
ちょっと、初めて瀬戸大橋を見たときのようなミョーな感動が…。
っで、ここで開催中ももう一つの展示「古陶の譜 中世のやきもの 六古窯とその周辺」って展示をしていたが、ここは興味無しってことで、超駆け足で抜ける(って言っても広いので30分以上かかる)。
っで北館で開催中の 「創立者生誕百年記念特別展 MIHO GRANDAMA Arte della Luce」に駆け込む。
入ってしばらく行った所で興福寺伝来で廃仏毀釈の嵐から益田鈍翁が救った「持国天立像」がバチバチと迫力満点の姿でお出迎え。
その奥には鋭いまなざしで俗な私の心を射抜く地蔵菩薩立像が…。
そして、その先に、ちょっとお茶室風の展示スペースがあり、畳の上に「少庵井戸」が…。
とっても枯れた感じで…まさに権力の欲に取り付かれたような秀吉とは対局にあるような姿。
それ故に、秀吉はこの茶碗を持つことで、心の平安を保っていたのかも…。
歴史の物語が、茶碗を通して聞こえて来るよう。
そしてその向かいの展示ケースには「黒樂茶碗 銘 釈迦」(長次郎作)と「黒樂茶碗 銘 岩おこし」(樂道入作)が並ぶ。
2椀の釉の違い、そして作風の違いが手に取るように分かる。
さらに進むと、きらびやかな「色絵金銀彩花菱蓮弁文茶碗」(仁清作)が。
幾何学模様を規則的に配し、金使いで華やかさを際立てる。さらに朱がアクセントに…。仁清らしさがちりばめられた茶碗にしばし見とれる。
その他にも、千宗旦作の「茶杓 銘 修学院」だとか利休所持、前田家旧蔵の砂張筒花入…とま〜見事な作品勢揃い。
それを、厚かましくも3週見て…お腹いっぱいって感じに。

それにしても、この美術館には中●だとか韓●だとかの国の観光客の方々がいっぱい。
小学校の遠足か修学旅行のように騒がしいし、どう見ても写真撮れないでしょうって表示がある場所で写真撮りまくるし。
まー日本人も海外に行けば似たり寄ったりだろうけどね(苦笑)

とりあえず、バスは1時間に1本ってことだったので、またまた、大慌てでバス停に行き、石山へ戻る。

続く。

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