2010年10月7日木曜日

狂気と向き合う(山下清展)

岡山市デジタルミュージアムで開催中の「山下清展」に行く。
山下清の作品を鑑賞するのっていつぶりだろう…。
小学生のころのような気が…。
それ以降、ぽつりぽつりと作品を見たような気がするが、コレだけまとまった展示は記憶にない。
じっくりと初期の作品から見る。
昆虫の貼り絵…これはとってもアートしている感があって今の時代でもおしゃれに見える。
っで、私が凍り付いたのが…昭和30年代以降の貼り絵。
細かいパーツを何百枚も貼って影や色のグラデーションを作ったり、遠くの方に見える人、一人ひとりを貼り込んで描いたり…。
おそらく単純な作業の連続がすばらしい1枚の絵を作り上げたのだろうが…これにかかった労力を考えると…。
細かい作業と言えば、象眼などのさまざまな工芸品もあるが、こちらはどこか冷たさを感じる。
それに対し山下清の細かい貼り絵にはジリジリと焼け付くような「気」を感じる。
ある意味、狂気のような…。
その迫力と向き合い、ただただ、立ち尽くすのみ…。

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