金曜日はお茶のお稽古。
っと、その前に私の25年来の知人で、なかなかの目利きの方が、「あまからさん、ホテルオークラ岡山で茶道具のイイのを集めた展示会があるので行きませんか」ってお誘いが。
その、展示会とは…「茶の湯 弥生会」。
天満屋岡山店美術部が開き、県内の有名どころのお茶の先生が集まる展示会。
私も、先日のお稽古で先生から案内をいただいていたのだが…敷居が高くて悩んでいた矢先のお誘い。
渡りに船とばっかりに…その話に乗った。
その知人は同店にとってはかなりの上顧客ってこともあり、外商や美術部の担当者数人が周りを取り囲むVIPぶり。私はその後をちょこちょこついて行く。
展示場に入った途端、いや〜凄い世界が…。
お軸の列、そしてお茶碗、茶杓、棗、釜、水指、建水、炉縁…ありとあらゆる品物…それも逸品ぞろい。
っで、私の今回の目的は、黒樂を見ること。
有るじゃーないですかぁ。ひとテーブルすべて黒樂。
中には金の菊の紋が入った黒樂まで…。
その中から2点、気に入った茶碗が。
一つは了入、もう一つは慶入の黒樂。
どちらも小振りだが、了入の作は厚手で可愛らしいつくり。
慶入の作は茶碗の腰の辺りがぽてっとした感じ。
担当者の方が「どーぞ、手に取って」って勧めるものだから、いい気になって、手に取って拝見させていただく。
手に取ると、また違った趣が。
可愛らしいと思っていた了入の茶碗からは、私のような素人を寄せ付けないような気迫がビシビヒと発せられる。
持っていると、気迫に押されて尻餅をつきそうになる。
かたや、慶入の茶碗はというと、すっと、手の中に収まり、素人の私に「まーそんなに緊張せんと、私で美味しいお茶をお飲みなさい」と語りかけて来るかのような、優しさが…。
ただ見ているのと、手に取って見るのではこれほどまでに違うものなのか…と感じさせられた。
ちなみに了入が420万円、慶入が370万円…。
天満屋の方は「お値段の計算をし直して参りますから」と一生懸命売りにかかるのだが…そりゃ無理ってもの。
入門してからお稽古3回って人間に…そりゃあかんやろ。
挙げ句の果てに私の先生を連れてきて「あまからさんがお気に入りで…」なんて…。
でも、本物を手に取ると、欲しくなる…。
その思いを断ち切って自分の技術の向上のみに傾注するのも…また修行か……な〜んちゃって。
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