林原美術館で始まった「林原美術館の国宝と重要文化財」に行ってきた。
今回の企画展は国民文化祭に合わせて、同美術館が収蔵する国宝と重要文化財すべてを展観するもの。
国宝・重文のかなりの部分を占めるのが、刀剣と婚礼調度。
中でも刀剣は圧巻。
平安時代から鎌倉時代末期ごろまでに造られたものが17件。
室内の明りに照らされて鈍い光を放つ。
平安から鎌倉に造られ…様々な人の手を経てきたであろう刀剣。
ひょっとして、これで人を切ったり…なんて思うと、それぞれの刀の持つ光に妖しさが…。
刀剣というものは何か不思議な魅力がある。
大学の頃、博物館実習で実際の刀の手入れをしたことがある。
鞘から刀を抜いて持つと、ずっしりと重く、その輝きに見入ってしまうと、本当に人を切りたくなる衝動に…。
しかも、展示されているのは長い歴史の動乱の中を生き抜いてきた強者ぞろい。
中にいるだけで気迫に圧倒されてしまった。
さてさて、それ以外の展示物を見ると、やはり、目を引くのが「洛中洛外図屏風」。
金の雲の部分が、箔を押したように模様が浮き上がり、立体的。
人も、一人ひとり細かく描写され、当時の様子がよく分かる。
圧巻の大きさ、目を引く。
そして、もう一つ、大名の婚礼調度の数々。
こちらは会期を分けて展示替えするほど数が多い。
香道具や厨子に施された飾りの数々。
これを人工照明でなく、障子越しの日の明かりで見たらどんな感じなのだろう…。
想像力をかき立てさせる。
それにしても、収蔵品の見事さにはびっくり。
これぞ林原美術館の奥深さ…なんだろーなー。
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